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愛は最大のエネルギー

歌っていると自ずとそれを伝えたくなる。聴いて下さった方から「もともとあった曲なのか? それともすべて即興なのか?」という問いに対して、何パーセントが即興なのか自分でも分からない、というか測れない。

僕は常にメロディーを形にしていきたいんですよね。なので、ライブよりもやっぱり部屋にこもって楽曲を形にしていきたい。創作も苦しく幸せで、ライブも苦しく幸せです。どちらも達成感があったり、エネルギーが生じたり、新しい発見があるからです。ライブをやることで疲弊しない過ごし方はないかな、と常々思います(楽しい分、、、人混み、ウィルスやたばこの煙が蔓延する中、しゃべって喉を痛めるし(今日もそう)、夜更かしして生活のリズムが狂ったり、体力が落ちる)。例えば、会社を辞めちゃえば実現するのか?というとそうでもありません。働くことも常にインスピレーションを得ることが出来るし、その働き方でメロディーも歌声も変わるのです。生活のリズム。そのリズムの上にメロディーを。そして人と出会いハーモニーを重ねていくのです。

なんだかな~。そうずっと二十代の頃から思っていて。それで三十代半ばになって行き着いたのが、演目【妄想壁画】です。2008年春から始めた演奏スタイル【からっぽ巡り】はピアノ&ボーカルでシンプルにストイックに世界ブルー観の骨格を伝えるというもの。一方【妄想壁画】はステージに自分を立たせて、放り投げておいて、そこで何か生み出す自分の姿を自分で笑う上げる、というもの。つまり、日常の僕の「生曲」風景を観客にリアルタイムにお見せする、という実験です。電気醤油からのオファーによって生まれた、大久保水族館という土壌から発展した、と感じています。バンド「ウィークエンドはアズユーノウ」で展開された一要素である即興も「電気醤油」と「妄想壁画」との融合と燃焼だったと感じています。

【妄想壁画】はマイク一本での即興はとってもスリリング。このスタイルであれば、日常は創作に打ち込める!と喜んだものです。ただそこで困るのはメロディーがどんどん生まれてしまう。生まれると育てなければならない。結局、創作側の僕の負担が多くなるのです。人生という枠の中でやっぱり形にしたいものが増えるというのは喜びでもあり、負担でもあるのです。子供は可愛いけど、そんなに沢山育てることはできないよ~、という嘆きに近いかもしれません。でも愛しい。

昨晩のスタイルは、ナカニシタカアキさんからのお声掛け、というところが大きい。【からっぽ巡り】でもなく【妄想壁画】でもない。楽曲を聴いて貰いつつも、場を楽しむ。僕の中では【からっぽ巡り】と【妄想壁画】、さらに【バールに立ち寄る感覚で】、それらの融合・展開です。この2年間ほどのライブの軌跡を見て頂ければ感じて貰えるかもしれません。そして、僕にとって、昨晩のようなスタイルは演目【いい男関係】なのではないかな? と感じています。それは震災前にナカニシさんとやりたいな~、と感じていた関係性そのものなのです。

【いい男関係】趣旨
【からっぽ巡り】動画集
【妄想壁画】動画集
【いい男関係】動画集


出演:池田のりあき、志万田さをり、ナカニシタカアキ、あおきまさと

〇年の瀬・・・最初のマイクだけの即興の後に、崩して歌いました。
〇爪跡・・・その後の即興の後に、一瞬歌いました。ここで時間を稼ごうと思っていたのに、、、ほんとに一瞬で終わっちゃいました(笑)
〇宇宙の彼方まで・・・変化させてレイジーに軽めに外して歌うつもりが、パフォーマンスなノリでより多いに外して、心地好い瞬間でした。
〇Ever Lasting・・・これが一番イメージ通りに崩して歌えました。イメージ以上に体全体で「乗ったり」「反ったり」「ためたり」 二十代、三十代、四十代と歳をとるにつれてどんどん変化していくことができるのはこの楽曲自体の魅力かな、と感じています。
〇空が青いのは・・・最初の数秒は真面目に歌うつもりが、やっぱりここでも場に合わせて即興で作詞しました。


performer:あおきまさと(世界ブルー)
1. 東中野ALT_SPEAKER(オルトスピーカー)
2. 読売ランド前MVIRINGO(ムビリンゴ)
3. 四谷SinRumbo(シンルンボ)
4. 下北沢Barrack Block Cafe(バラックブロックカフェ)
※cameo appearance(2 & 4):ナカニシタカアキ(いい男関係)


写真提供:東松原 小春食堂さんより 写真提供:東松原 小春食堂さんより
写真提供:東松原 小春食堂さんより 写真提供:東松原 小春食堂さんより
小田急線参宮橋駅。インスピレーションを探る巡り。 小田急線参宮橋駅。インスピレーションを探る巡り。
開発が進む下北沢。「下北沢らしい」人達の「らしい」は常に変化している。 開発が進む下北沢。「下北沢らしい」人達の「らしい」は常に変化している。
下北沢Barrack Block Cafe 下北沢Barrack Block Cafe
写真提供:ナカニシタカアキさん 写真提供:ナカニシタカアキさん

今夜は楽しい夜だったな~。ライブ本番前の絶望的な気持ちと。本番の瞬間に込めるアイデンティティーと場との調和や崩しが、笑いを誘うステージでした。

昨晩の 木曜日の四谷シンルンボ そのタンゴ・レッスンでは 「乗る」ということ、そして「崩す」ということ。その奥義をマリオン先生とフリアン先生から伝授して貰った。折角ということで翌日のライブの個人リハーサルを投げやって、タンゴ・バーにてバー・タイムにてお酒を飲むことにした訳だ(解禁)。そこで一緒に踊る女性たちからのアドバイスとして、それはまた僕達が話し合っていたことなんだけど、「一瞬一瞬」、そして「インスピレーション」。そこで勇気を頂いた訳だ。

「そうだよな。僕にはインスピレーションというものがあるんだ。」 帰りがけにインスピレーション。下北沢バラック・ブロック・カフェでは、そのインスピレーションを出そう、と。そこだけに賭けてみようと思ったのだった。

そうは言っても 日中は手堅くデスクに座って仕事をしている。そんな中ステージに向かうテンション 、さらにインスピレーションを! なんて言ってられない状況なんですよね。幸い会社を思っていたよりも早く切り上げることができて、下北沢へ向かう。そこから僕のインスピレーションへの旅が始まる。

会社から参宮橋まで歩くことにした。歩く必要があったからだ。そこで沸々と。ステージの骨格イメージを練ってゆく。結果的には僕の即興ステージというのは、その場における瞬間的な、浮かんでくるものだけど、そこへ「イク」ためには、ひたすらステージをイメージする。どんなステージにしたいのか、何をその場にいる人々に伝えたいのか。そして今の僕の体の調子であったり、心の調子、所謂コンディションとテンション。「コンディションとテンション」 「乗る」ことができるのは「歩く」ことがしっかりとできているということが前提だ。それはステージで「歌う」ということができるということであり、「弾く」ということができるということである。それが出来て初めて「崩す」ということができる。

僕はステージの上で「乗る」ことができるのだろうか。「歌う」ということができるのだろうか。「演奏する」ということができるのだろうか。そこをしっかりと踏まない限り、「崩す」ということはできない。だから、ステージというものは恐いんだ。だって、結局、いくらステージのイメージを詰めたって、現地においては全く別のものが、感覚が迫って来るからだ。2018.1.26夜 ライブの帰り道


何よりも嬉しいのは。初めてお会いする観て聴いて頂いた方からこのようなお言葉を頂いたことだ。

「もう最高に楽しいライブだった!」

「今日は、ほんとにほんとに笑ったー!
めっちゃ楽しかったなあ」

僕の中でこだまする。そして思うのだ。歌っていいなって。2018.1.27朝

ナカニシタカアキさん提供

  • 2018-01-26
  • 下北沢Barrack Block Cafe
  • 池田のりあき(organize)