世界ブルー あおきまさとが 何かやる
【青い呟き】寄稿 2013.9.28 00:44
まったく初めてのお客さん達が一曲目、「予感」のワンコーラス目辺りでは身を乗り出すように聴いている様はステージに立つ僕としても喜びを感じた。とにかくお客さん達の集中力が半端なかった。見たところほとんどの方々が五十代であり、よい音楽を知っている人達。どんなことを感じて聴き入ってくれたのかな。
二曲目の「空が青いのは」でさらに彼らの集中力は高まった。
三曲目の「遠く」では、途中から来るお客さんの行き来がありつつも、それを乗り越えるようにさらに高まった。今夜のお客さん達は半端ないなぁ~と感じた。これだけ初めて聴くメロディーに耳を傾ける彼らの集中力はなんだろう、と。あまりにもハイ?になったお客さんからの乱れる手拍子や「イェ~♪」「すっごいいいよぉ~」という音を素直に受け入れ、僕はそれを心地好い障害物として、エネルギーとして、素直な声援として受け入れ、次の曲に向かう。
「爪跡」における僕の集中力も負けてはいなかった。ここではほっと一息して貰うための選曲ではあるものの、この曲においての彼らの集中力はまた前の三曲とは別物で、それまでの「何だろう?」「吸収・理解しよう」という姿勢から、受け入れた上で楽しむスタンスとして聴き入っていた。最後の「クリーム&シロップ」でも下手な幼児のような声援を浴びる程、何かを感じ、といよりも、呼応してくれた。
終わった後のお客さんの声の一つ。「何なんだろう?と感じるんだけど、すっごくよかった。何か分からないんだけど、行き着いた表現。ありがとう。」
今週は徐々に会社の業務も繁忙期に入りつつあり、練習は火曜と木曜に一通り部屋で口パクで弾き語りしかできなかったけど、それでもこういった歌声を放つことができたことに自信を感じる。ライブは生き物だから、今夜だって取りようによればいくらでも悪い方向へいけたのだけど、今の僕は結構好い方向へどうにかするのが好きみたい。それは、生きているっていう自覚から来ている。