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JICAセプテンバー・コンサート


当日のステージ映像、画像はございませんが、代替し得るコンテンツの掲載を考えています。
準備でき次第、公開致します。


【青い呟き】寄稿 2013.9.8 21:41

「どんなにストイックになってもいいけど、マゾになり過ぎないように。」 壊れてしまわないように。今回このくらいできたから、次はもっと。そういう考えではなくて、今回には今回の、次回には次回の味がある、って。そう考えたい。

そうでなくても、先週も今日も僕の演奏はガラスの仮面のようで、脆い。その脆さを、綱渡り的な危さを敢えて本番に持っていくのだから、恐いんだよね。「ライブは生ものですから。」 そう。毎回ちょっとしたことで。一瞬のキーのタッチの違和感で崩れてしまうことだってある。

ありがとうと素直に言える一日。

今日は朝五時半に起きて、たっぷりアロマ・マッサージをして、シャワーを浴びて。いつも通り白湯でも飲んで。市ヶ谷へ出掛ける。会場の設営。Do It Yourselfでライブは多々あるけれど、大きな会場でスピーカー、アンプの設営までやったことがないので、僕はほとんど役に立たなかったけれど、最初から最後までこのイベントに関われたことに充実感を感じる。荷物を運んだり、音や進行にハラハラドキドキしたり。

今日もリハーサルの声の伸びと一転して本番は昼飯弁当のキンピラゴボウの辛さが災いしてなのか、急に咳き込むようになってしまった。ただ、そういうことは自己責任だし、お客さんにはよい状態の声を届けたい。チャイを飲んだり、骨ナビ体操したり。本番はどうかな。

「ライブは生ものですから。」 だから? 吉とでるか凶とでるか。そのどちらかしかなくて。そこがシビアなところで。その真ん中というものは吉であるはずもなく。つまり、十分満足したか、手応えを感じたか。楽しめたか。幸せであったか。

「予感」「空が青いのは」「遠く」 すべてにおいて僕は幸せであった。まだ歌えている自分。それを聴いてくれる人がいるという時間と空間。一曲目よりも二曲目。二曲目よりも三曲目と、お客さんの繊細な呼応が嬉しい。勿論演奏している最中に、「今のミスタッチは許そう」とか「ここの声の出し方はわざとらしい?」とか「思ったよりも声が伸びているな、よし!」とか。「だったら次のフレーズでこうしよう」とか。特に「空が青いのは」で色々試せたのがよかった。そういうのは大体ミスタッチに限りなく近いものであったけど、許そう。

今回のイベントは通常のライブハウスのブッキングとは異なり、多種多様なジャンルや方向性であった。「デビューしたい」とか「売れたい」とか「私のフォロワーになって」といった厚かましい欲が少なくて、逆に欲をステージに持ち込むことがどんなにみすぼらしいか。そんな健全で純粋な音楽イベントだったと思う。JICA関係者で構成された出演者のクオリティーがこれがエンターテインメントという意味では、通常のブッキングライブよりも楽しめるものであった。純粋に音楽を好き、だからこその光るクオリティーがあった。トーンチャイムに三味線にボーカルユニットにクワイアー、、、そんな楽器編成の多様性というよりも、普段業務をしっかりと遂行している人達のその人その人が光っているからこその音の集合体がとてもしっかりとした音となって会場に響き渡った。僕はそう感じている。

僕個人としては、興味を持って貰えたことも正直とても嬉しい。その中で沢山の方々とお話ができたこと。メッセージ性の強いステージであると認めてくれた上で、世界観についても受け入れてくれたこと。声の伸びについて素直に頷いてくれたこと。そして、やはり、多くの出演者と出会え、その人その人の考え方を知ることができたことが、有難いのであった。

次のライブは明後日火曜と水曜日。今度はどちらも30分ステージ。今日の3曲に「爪跡」と「クリーム&シロップ」を歌います。今から練習して。お風呂に入って。ゆっくり休みたい。

幸せだな~。そうあるためにやはりストイックに。でもマゾにならずに。明快に進みたい。おやすみなさい。主催者・出演者・スタッフの皆様、聴いて下さった方々、ありがとうございました。

  • JICAセプテンバー・コンサート
  • 2013-09-08
  • 市ヶ谷JICA研究所国際会議場